【Web漫画】黒髪ショート女子(と人骨)に萌える! 美大青春群像マンガ『人体解剖学 富沢ゼミ』は隠れた良作だった!

2015-08-04 14.38.29

日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

槻月沙江『人体解剖学 富沢ゼミ』 comico連載

ボーイッシュな格好が似合うスリムな黒髪ショート女子は至高! という御仁も多いかと存じます。そんな子がコミュ障で人骨フェチもこじらせてたらもっとイイ! かもしれませんよね。余計な属性ついてるって? そんなこと言わず!

舞台はとある美大、4年生の泉真央は骨を愛する総合芸術学科の22歳。彼女が所属する富沢ゼミには、人体解剖学を受け持つ芸術学部の富沢教授、油彩科卒の助手の八乙女先生、造形学科のポニテ女子えみりとインダストリアルデザイン学科のイケメン広瀬、デザイン学部の台原(ジミ男)にデジタルコンテンツ学科の黒松(ダメ男)といった面々が在籍し、それぞれにキャンパスライフを過ごしている。

そんな中で真央はもっぱら、思いを寄せる富沢教授の理想的な骨格を再現するために骨格標本づくりに励む。まずは石膏粘度での塑像で大腿骨や鎖骨、難関の脊柱はスチール芯を加工し、肋骨はワイヤーの上から樹脂コーティング。肩甲骨は板金レリーフの手法で銅板に型を取り、骨盤はライオンボードで曲面を出して……といった様々な試行錯誤の中で、真央の成長、ゼミ生の間の恋愛模様、あと人骨や筋肉の構造に関する異様に詳しい解説などが描かれていく。

イロモノなお話ですかね? と言えばそうでもなく、絵画の世界から弾き出された八乙女先生、農家の長男の黒松、美貌の女装男子だったのがムキムキに育ってしまい自己像とか進路とか色々狂った広瀬など、話数が進むにつれてゼミ生たちの豊かなバックグラウンドと微妙な人間関係が描かれ、かなり濃密な群像劇が展開されていきます。

解剖学トリビアや美大生の生態といったディティールの密度感と、人物同士の繊細な感情の行き交いを平熱的な程よい温度感で描く手つきは、ちょっと古めの上品な少女漫画のような読み味。適度な距離感を取ったクドさのないモノローグで、各登場人物の内面をしっかり掘り下げて読ませる手腕は明らかにベテランのものです。

現在90話以上掲載されてますが、一気読みして損はナシ! 骨とか筋肉にも変に詳しくなれるので、ショート女子と人骨に萌えつつ楽しめる青春ドラマの佳作、ぜひご一読を!

 

『人体解剖学 富沢ゼミ』掲載情報

・作者:槻月沙江
・掲載メディア:comico(毎週土曜更新)

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