【Web漫画】天才アーティストたちの三角関係! 『Δ(デルタ)』は現代アート蘊蓄満載な注目の恋愛漫画!

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日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

原作:遠藤道男 漫画:旅井とり『Δ(デルタ)』 COMICリュエル連載

コンセプチュアルで難解な作品群、それが超高額で取引されるアートギャラリー、小洒落た雰囲気のいけ好かないアーティストやら美大生……現代アートというのはトコトン庶民には近寄りがたい世界ですが、そんなアートの世界に生きる人々の激しい恋愛劇を描いた本作は、意外と我々一見さん向きの楽しく読める漫画なんですよ!

横井健児(ヨコ)はニューヨークの美術館に作品を収蔵され、美大教授にも就いた期待の若手アーティスト。恋人の杉本ふみ(フミ)に支えられて活躍を続けるヨコだが、個展初日に再会した旧友の工藤道男(クドウ)に「作品じゃ満足にメシ食えないのをガッコのセンセの肩書きでごまかして小銭を稼いではカマのケツ舐めてる美大出のアートごっこ」と酷評され、彼の自信は揺らぎ始める……

という導入から始まるものの、ストーリーは美大出の成功者で彼女持ちのヨコよりは必然、クドウにクローズアップしていく。独学で美術の道に進み、バイトで生活しつつ貸しギャラリーで展示をしていたクドウ。バイト先でフミと出会って恋に落ちるが、海外の大手ダゴシアンギャラリー(元ネタはニューヨークの超一流ギャラリー・ガゴシアン)に抜擢されてロンドンへ飛び、フミとは別れざるを得なくなってしまう。

青森出身で訛りが強く、美大出のヨコには初対面で卑屈な笑顔。海外で成功した途端寄ってきた尻軽なアート女をオシャレブスと罵り、帰国後はヨコに奪われたフミとやり直すべく彼女と密会を重ねる。やさぐれ天才肌なのにウブでおさげ髪も可愛らしく、気取ったアート界隈の連中に劣等感もあらわに噛みつく狂犬ぶりで、応援したくなる度はクドウの圧勝すぎ! 完全にこっちが主人公ですやん……

フミを賭けたヨコとクドウの対立は、それぞれの大規模個展を同会場で同時開催するという正面対決へ発展。女性誌っぽい清潔な絵柄でテキパキ進む三角関係の愛憎劇はしかし、思いのほかライバルのキャラが立ちすぎて主人公と恋人が弱いアンバランスな読み味です。クドウの苦悩にエピソードが割かれすぎて、単に優等生なヨコはもちろん、フミも心理の掘り下げが薄いまま両者の間をフラフラし続け、次の第12話でもう最終話とのこと。それはそれでハラハラさせられるけど……いったいどう締めるんだこの漫画!?

結末はさておき、各話末には原作者のアーティスト・遠藤道男氏による現代アートにまつわる解説コラムも掲載。無頼派すぎるクドウさんに惚れつつアートの世界にちょこっと詳しくなれる一風変わった恋愛漫画、試しにご一読いかがでしょう!

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『Δ(デルタ)』掲載情報

・作者:原作・遠藤道男 漫画・旅井とり
・掲載メディア:COMICリュエル

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