【Web漫画】悪趣味SFの真骨頂! カルト作家の最新作『妄想神話コリドーマン』がエクストリームすぎる……

 

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日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

 

サガノヘルマー『妄想神話コリドーマン』 リイドカフェ連載

サガノヘルマー、お好きですか? ヤングマガジン連載のエログロSF『BLACK BRAIN』でコアなファンを生み、最近ではリイドカフェで『廊下者 コリドラー』が再掲載された異色作家です。その『コリドラー』の基本設定を元にした、15年越しのパラレルリミックス作品にして作者最新作である『妄想神話コリドーマン』が、やっぱりリイドカフェにて大好評(?)連載中ですよ!

『コリドラー』をざっと振り返れば、天才数学少女にしてエロフィギィアモデラーの女子高生・八木みみこは、「多次元方程式」という数式をもって物理法則を無視した事象を起こす聖力(ちから)を秘めていた。その力は中野ブロードウェイのワンフロアを別宇宙に転送し、彼女の力を抑えるべく近親相姦に励む兄・クチヒコをすらそこに幽閉してしまう。みみこに近づく人間たちは顔面、乳房、陰嚢、女性器など人体の一部を切り取られ、その無限に続く(中野ブロードウェイの)廊下に次々と飛ばされていく……

などというあらすじが何の意味も成さない勢いで、ネジの飛んだ奇想とエロスとグロテスクなイメージが偏執狂的に反復されるヤバイ一作(全話公開中なので遠慮せずどうぞ)。『コリドーマン』でもそのノリは一切変わらず、変わった点は一応パラレルってことで兄妹の苗字など細部の設定の異同、あとはぶっ濃い絵柄がほんのちょっとだけスッキリして妹が若干美人になっていることぐらい。

みみこの聖力で無限回廊に転送された廊下者たちは、必ず水着を着用して何らかの人体変質を被る(?)。下半身が臍の緒みたいに細いえりりん、三本足のブリーフ男ドグマック(イデオン!)、『BLACK BRAIN』の続編『PURPLE BRAIN』に登場する41世紀人ハミルトン・植草など、誰が喜ぶか定かでないスターシステムも駆使しつつ愉快なフリークス仲間が勢揃い(アガサ森田にももう一度会いたい)!

巨大なワニや顔面クモ女が廊下者たちを襲えば、クチヒコは異形のヒーロー・コリドーマンに変身! 常人の五百倍デカい攻撃性巨大精虫ゴルジーをパンツから放ってクモ女を撃退する。今のところイマイチ強そうでない謎の変身要素がイカしてます。

みみこは廊下者の食料として大量の汁気たっぷりパンティや全身プリン態(プリン体ではなくプリンみたいな匂いと質感で食べると美味しい)になったクチヒコの元カノを転送。みんなで美味しくいただきました。そして後頭部に大脳を3つ増設された男、頭頂部と前頭葉が削られた数学者ジェイソン片桐など、愉快な新入り廊下者も続々登場! 15年経っても悪趣味具合が全然変わらない!

現状お話の筋めいたものは更に希薄で、細部の変なイメージに対するこだわりだけで突っ走り中。『BLACK BRAIN』から変わらず、ノーマルへの未練を一切残さぬやりすぎ人体変成・フリークス趣味をカラッとしたノリで軽やかに追求するスタイルで、ハードすぎるアングラセンスをいかな倫理も超越してお気楽無邪気に楽しめる稀有な悪趣味漫画となっております。

「変わってねえな!」の一言だけど、あえて言えば成人誌での活躍を経て女の子が微妙に可愛くなってるのが読みどころ。もちろん『BLACK BRAIN』の時点で顔芸キレまくりのアガサ森田はセクシーだったし、受波脳(ジュパノー)修理屋の愛玩ペットの足と女性器と顔しかないおかっぱ髪のフリークスとか可愛かったし、今の画風でそういうキャラが出てくればまた新境地が開けそうですよね(?)。

「ハードSFコミックの新境地!」「サガノヘルマーが描く新しい愛の形」「幻想コミックのファイナルアンサー!!」とかアオリがイイ味出してるし、ラストのハシラの「次回へつづく」の頭にぽげムたマークを毎回入れてるのも味わい深い! 長年熟成された作者の狂気がどんな爆発を起こすか分からない危険な一本、過去作とあわせてぜひ!

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『妄想神話コリドーマン』掲載情報

・作者:サガノヘルマー
・掲載メディア:リイドカフェ

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