【おすすめWeb小説】横浜駅が自己増殖して日本列島を覆い尽くす!思わず世界観に引きこまれる話題の異色未来小説『横浜駅SF』

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2/28よりサービスがスタートした、KADOKAWAとはてなによる「カクヨム」は、自由に物語を書いて公開したり、他のユーザーが投稿した小説を読んだり、小説を評価したりといった機能を持った小説投稿サイト。サイトは開設されたばかりですが、すでにオリジナル・二次創作のさまざまな小説が投稿されています。

今回紹介するのは横浜駅を題材にしたSF小説『横浜駅SF』。複雑な構造を持つ横浜駅に着想を得て描かれた、自己増殖するシステムを持ち日本中に広がりつつある横浜駅へ侵入し目的地を目指す主人公の物語です。

自己増殖する横浜駅を描いた『横浜駅SF』は、元は2015年にイスカリオテの湯葉氏がTwitter上で発表した小説。台詞や設定によって断片的に綴られる物語で、30数ツイートで完結しています。現在「カクヨム」で読むことができるのは、Twitterに発表したもののアイデアや設定をベースにして再構成された長編ストーリーです。Twitterに投稿されたものが過去に話題になったこともあり、「カクヨム」版も話題となりアクセス、レビュー共にかなりの数に上っています。本編26話、補遺や増発を合わせて全29話のストーリーがこれまでに投稿され、現在も連載中。

絶え間ない改築の続く横浜駅がついに自己増殖の能力を獲得し、膨張を開始して数百年後の日本。本州の99%は横浜駅で覆われ、SUICA を所有する人間が住み自動改札による徹底した監視下にあるエキナカの社会と、それ以外の僅かな土地に追いやられた人間の社会に分けられていた。青函トンネルでは、増殖を続ける横浜駅とJR北海道との終わりの見えない防衛戦が続いていた。非 SUICA 住民達の住む岬で暮らしていた三島ヒロトは、古代地層から発掘された「18きっぷ」を手に、五日間限定での横浜駅への侵入を果たすが…
(『横浜駅SF』小説の概要より)

断片的な内容から物語全体や世界観をイメージする形のTwitter版に比べ、横浜駅に進入する主人公による冒険という形でストーリーがつづられ、より物語の筋を追って読みやすいのが特徴です。また、横浜駅が増殖していく仕組みや横浜駅構内に広がる世界などもより詳しく解説され、さらに掘り下げられた世界観からはよりSFらしさが感じられるようになっています。

JR、東急、地下鉄、相鉄……とさまざまな路線の乗り入れがあり地下の奥深くから地上まで階層状に複雑に構成され、常にどこかで工事が行われているという現実の横浜駅を題材にイメージを広げた、自己増殖する駅、広がり続ける駅の構内とそれに圧迫される日本といった世界観の面白さはもちろんのこと、駅の外出身の主人公が横浜駅へ侵入し未知の世界に出会っていく驚きや、目的地である「42番出口」を手さぐりで目指す様子には思わず引き込まれてしまうこと間違いなし。現実の鉄道用語が思いもよらぬ意味で使われているのにクスッとするのも楽しみのひとつです。

横浜駅を利用する機会が多かったり、乗り換えに迷ったことがあるという人ならより楽しめそうな『横浜駅SF』。もちろん、実際に横浜駅を訪れたことがなくても駅が増殖するというイメージにピンときたら一読をオススメします。SF好きな人なら、普段から慣れ親しんでいる「現実世界とは異なる発展の仕方をした未来」を描いた作品のひとつとして楽しめ、あまりSFは読まないという人も、電車の駅、ICカードの“SUICA”などなじみのある「鉄道」を題材にした物語にはすんなり入り込めるんじゃないでしょうか。

<参考リンク>
横浜駅SF(イスカリオテの湯葉) – カクヨム
横浜駅 SF – Togetterまとめ

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