メガテン原作者・西谷史が語る! 『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』と仏教・北欧神話・ラヴクラフト……

2016032010

『真・女神転生』『ペルソナ』などなど、現在でも多数の作品を生み出し続ける人気シリーズ「女神転生」。その原点は、1986年から刊行された小説『デジタル・デビル・ストーリー』シリーズだ。第一作『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』から30周年という節目に、小説家・西谷史氏に取材し、当時の事情やアイデアの源泉について語っていただいた。(インタビュー|森瀬 繚)

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小説『デジタル・デビル・ストーリー』シリーズ。悪魔召喚プログラムのアイデアや、ロキ、ケルベロスを大きく扱ったことなど、その後のシリーズ作品にも大きな影響を及ぼし続けている。

WEB小説の走りでもあった!

――『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』といえば、当時のサブカルの最先端であるパソコンとオカルトを組み合わせた先駆的作品のひとつでした。西谷さんご自身がコンピュータに触れられたきっかけは?

西谷 コンピュータを扱うメーカーに勤めていましたので、業務で関わったのが最初ですね。プログラムを組んだのもその時が初めてです。

――単行本デビューは『女神転生』ということですが、それ以前にも小説を書かれていたのでしょうか。

西谷 当時パソコン通信で仲間内のBBSに小説を発表していたんですよ。同時期に、雑誌でも連載していました。

――パソコン通信の草創期だったことを考えますと、日本のネット小説家の走りでいらっしゃったんですね。

西谷 そうですね。ひょっとすると自分が最初だったかもしれません。

――その後、原作小説の書き下ろし単行本の刊行に至る経緯を教えてください。

西谷 徳間書店さんの『アニメージュ』編集部に持ち込んだんです。当時の編集長は、後にスタジオジブリを立ち上げられた鈴木敏夫さんでした。幾つかある中の「パソコンを使って悪魔を呼び出す」という企画が面白いから、これで行こうとその場で決まった記憶があります。タイトル候補として「デジタル・デビル」「女神転生」を出したところ、編集会議で意見がまっぷたつに割れ、両方とも使うことに。(笑)

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――『デジタル・デビル・ストーリー』の核ともいうべき「悪魔召喚プログラム」の発想はどこから?

西谷 若い頃から占星術に興味があり、それを通して西洋魔術を知りました。占星術ソフトを考案して、PCソフトとして発売したこともあります。魔術の行使には惑星配置など制約がありますが、PCの中で同じような環境を作れば、いつでも瞬時に何回でもシミュレーションできる。だから、魔術そのものをPCでやると面白いのではないかと考えました。

――「悪魔召喚プログラム」以外で、原作小説で既に存在していた要素に、「生体マグネタイト」がありますね。

西谷 「生物マグネタイト」といわれていたかもしれません。当時の科学記事などで生物の体内に磁鉄鉱(マグネタイト)が存在する話を読んで、興味を持ったんですよ。