【Web漫画】太宰治×羽生生純の異色タッグ翻案 『グッド・バイ』はいきなり不穏でヤバげなコメディ!

manga20160623

日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

羽生生純(原案:太宰治)『グッド・バイ』 COMICリュエル連載

漱石の『こころ』をゾンビ映画風に大胆リメイクした『こころ・オブ・ザ・デッド』が話題になった矢先ですが、今度は『ファミ通のアレ(仮題)』や『恋の門』で知られる個性派作家・羽生生純が、太宰治の未完の絶筆『グッド・バイ』を現代的に翻案した一作がスタート! こちらも一筋縄ではいかない雰囲気を醸しておりますよ。

街で偶然に再会した、高校の同窓生である田島毛と別所。妻子持ちだが2人の女性と不倫しており、本社異動を機にうまく関係を整理したいという田島毛の相談を受け、別所は彼の不貞の行状を太宰の小説『グッド・バイ』に喩える。田島毛はそれにあやかって、小説のように自分も「グッド・バイ」をしようと決意するのだが……

太宰の『グッド・バイ』はモテ男・田島周二が闇稼業から足を洗うのを機に、絶世の美女・永井キヌ子に妻を演じさせ、何人もの愛人と手を切ろうとする、というあらすじ。その小説の筋通りに動こうとする田島毛だが、本を読まない彼は青空文庫のそれを眠たげに放り投げ、バーで知り合った女性と寝て不倫相手は3人に。おまけに現実にキヌ子のような女性を探して奇行を繰り広げる。

現実に生きる人間の狂気的な側面を拡大したような奇人・変人が紡ぐ予測のつかないストーリー、アオリ・俯瞰やレンズ的な歪み効果の多用と密な描線でいちいち強烈な印象を与えるキャラの表情付け。特有の不快感込みで突き抜けた迫力がある力強い筆致は健在です。ここから太宰の原作をいかに乗りこなしてスゴい作劇を見せてくれるのか、作者のファンならもちろん、初めての読者でもビリビリ来る期待作ですよ!

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『グッド・バイ』掲載情報

・作者:羽生生純(原案/太宰治)
・掲載メディア:COMICリュエル