【Web漫画】駕籠真太郎の新作スプラッタ・サスペンス『Brain Damage』は、案の定スゴいことになってた!

manga20160711

日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

駕籠真太郎『Brain Damage』 コミックガム連載

マンガ文化ってあまりに豊かで、端的に言って「この作者完全に病気」感バリバリな作品も多々ありますよね。わかりやすい表現でいえば偏執的なエロにスプラッタにスカトロジー……。そのあたりのアブノーマルな嗜好てんこ盛りなのに、その狂気を自ら御して不思議にポップな作品を仕上げる作家・駕籠真太郎の新作がコミックガムに登場です!

謎の密室に閉じ込められた、同じ顔をした4人の少女たち。密室を脱出した先の迷路を抜けると、別の部屋には惨殺された別の少女たちの死体が。突如現れた謎の怪人が包丁を振りかざし、彼女たちも次々と同じ運命を辿っていく。生き延びたうち2人は、壁に正方形の穴が4つ空いた奇妙な部屋に逃げ込むが……。

一見王道なシチュエーションスリラーだけど、大仰なホラー的演出はしない淡々と乾いた空気感のコマ割り。少女の血と臓物のエログロ描写は丹精込もった描き込みですが、お話はむしろ拍子抜けするような「なんじゃそりゃ!」というオチで幕を引きます。

景気の悪い顔した女の子たちがサイコパスにぶち殺されるだけのマンガと言ってしまえば「どないやねん」ですが、読み味はむしろ軽やか。陰惨でアンモラルなエログロ描写が最終的には、子供っぽい遊び心が発揮された漫画的ギミックに奉仕して、むしろカラッと無邪気な印象に着地する作者の持ち味が、落ち着いた筆致であらわれた小品になっております。

前衛表現というよりは「こんなマンガ表現したらなんか面白いよね」という無目的的なアイデアをいじくり回してエログロと組み合わせる遊戯性あふれる作風で、それは短編集作品に顕著ですが、他にも最近完全版が出た連作『輝け!大東亜共栄圏』は、戦車に改造された巨大な女性がうんこ爆弾で戦うマンガ。徹底したスカトロ趣味による戦時下モノのパロディで、政治性を無化するほどの奔放な想像力で楽しく読ませる作品でした。「艦これファンにオススメ!」ってどっかに書かれてたのが良かったです。

というワケで本作もまた、「ビョーキ」よりは「一発ネタ・親父ギャグ」的な爽やかさでエログロナンセンスを味わわせる手付きがバッチリ。第4話でワンエピソードが完結し、次回からは別エピソードが始まるようでして、次なる趣向が楽しみなシリーズとなっております!

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『Brain Damage』掲載情報

・作者:駕籠真太郎
・掲載メディア:コミックガム