【おすすめWebマンガ】東のくるめと隣のめぐる(我孫子祐) ~ 東久留米の風情も豊かな癒し系ご近所コメディ

2015030513

日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

我孫子祐『東のくるめと隣のめぐる』 ComicWalker連載

疲れてくると自然が恋しくなりますよね。自然に溢れた町で、あと綺麗な黒髪の女の子とかいてくれれば、それで十分だと思うんですよ。つらいアシスタント時代、電車の窓外に見える綺麗な川への憧れが高じて、平成の名水百選の落合川や南沢湧水群のある東久留米に引っ越した著者が、まさにそういうことを分かってるマンガを描いてくれたのが本作です(ソース)。

隣の席のクールな美少女・塚原さんに憧れる冴えない高校生、耕助。都会の汚い川を見下ろして嘆息する彼は、家庭の事情で東京の隅っこに引っ越すことに。「引っ越しても学校は変わらんし」と物憂げな耕助も、東久留米の豊かな自然を前にすれば深呼吸をしてニッコリ。しかもお隣は偶然にも、あの憧れの塚原さんの家だった!

問題は、学校ではクールビューティな塚原さんなのに、家ではすっごい油断した天然な女の子だったこと。飼い猫のアフロを頭に乗せるわ、朝から七輪でサンマを焼くわ、耕助にあげようとした芋ようかんを自分でバカ食いするわ……自己啓発本も読んでるし、人付き合いが苦手なのかも?

そんな塚原さんやその妹のくるり、耕助のライバルの小デブの聖司(『ゼーガペイン』のブルーレイ持ってる)たちとのゆる~いご近所付き合いも、塚原さんが2年の先輩に告白されたのをきっかけにひと波乱が。

「私、もう誰かを好きになっちゃいけないんです」と先輩を袖にして語る塚原さんは、耕助の頭に愛猫のアフロが乗っかるのを見て、「昔好きだった人も頭にアフロを乗せていて……」と突然の涙。えっ、同じく東久留米が舞台の『めぞん一刻』的なしっとりメロドラマが始まるんですか惣一郎さん!?

あ、大丈夫です。塚原さんの初恋の人、ご存命でしかも女の子でした。噂の初恋の人・翼さんは、男の子のように育てられたせいで塚原さんにうっかり好かれたけど、今やお嬢様系の超絶美少女。なのにタルトケーキを大口開けて食うわ、おじん臭いくしゃみをするわ、歩くのがすごい早いわ……おや、すっとぼけた女の子しか出てこないですよ? 最高ですね!

良い意味で垢抜けない雰囲気と質朴な絵柄で、東久留米の情緒的な風景や、表情豊かな女の子たちの可愛さを巧みに演出する本作。変なところで笑かされたり、逆にふと引き込まれたりもする読み味も魅力的です。それこそ『めぞん一刻』風のアットホームなオールドスクール・ラブコメが好きな方にもおすすめできる、癒し系脱力コメディになっております!

『東のくるめと隣のめぐる』掲載情報

・作者:我孫子祐
・掲載メディア:ComicWalker作品ページはこちら