アマゾンの高評価モバイルバッテリーAnker製『Power Core Speed 10000 QC』は本当におすすめ? ガチ検証した結果…

10,000mAhクラスの大容量モバイルバッテリーをアマゾンで探すと、人気モデルとしてプッシュされやすいのが Anker製『PowerCore Speed 10000 QC』。400件以上のレビューが付き、★評価は4.5。基本的に好意的な評価コメントが並んでいます。

というわけで、本当にユーザー評価どおりの製品なのでしょうか? ガチ検証してみましたよ!(mitok編集部)

 

検証:ハンダマスターかしま

Anker『PowerCore Speed 10000 QC』2,999円

内蔵充電池(LG製円筒型セル)

基板・放熱板

放電グラフ(176分01秒)

バッテリーに 5.0V/2.0A の負荷をかけ続け、終止電圧(バッテリー充電1回分の寿命となる目安の電圧、モバイルバッテリーの場合は4.5V)に下がるまでの時間を計測。1回の充電でもっとも長く使えるモバイルバッテリーの指標となる。

負荷テスト(1ポート最大3.32A)

4.5V降下時の負荷、保護切断時の負荷をチェック。

リップル電圧(ノイズ)

電源が発するノイズを検証。充電時のリップル電圧をリアルに測定するため、充電時と同じ 2.0A の抵抗負荷を与えた時のリップル電圧(ノイズ)をオシロスコープで計測した。ノイズが大きいと充電中の音楽再生に影響する可能性もある。

検証結果まとめ

  • 充電池
    • メーカー LG製
    • タイプ 円筒型セル x3 LGABF1L1865 3.7V 3,350mAh 3並列(3.7V)
  • サイズ / 重量 97 x 62.5 x 22mm / 203.5g
  • コントローラ HOLTEK HT66F0175
  • ポート固定強度
    • microUSB ハンダ4カ所 穴4カ所 強度◎
    • USB ハンダ穴4カ所 強度◎
  • 識別電圧 2.4A 自動 QC3.0(識別IC fintech F75292)
  • 2.0A負荷時電圧 5.10V
  • 2.0A負荷放電時間 176分01秒
  • 最大供給電流(公称値)
    • 1ポートあたり 3.32A(3.0A)
    • 過電流保護 3.74A
  • 2.0A負荷リップル電圧 8.42mV
  • 容量(3.7V換算)
    • 公称容量 10,000mAh
    • 実測容量 8,092mAh
    • 誤差 -19.1%
  • 1Ah単価 370.6円(本体2,999円)
  • 電流スコア 110(100以上が理想)
  • 容量スコア 80(80以上が理想)

総合評価 ★★★☆☆

結論からいえば “買うなら止めないモバイルバッテリー” だろう。

実測容量(8,092mAh, 誤差-19.1%)、最大供給電流(3.32A)など一般的に問題のない値だ。破損対策となる過電流保護が動作する負荷は 3.74A だった。

使用しているバッテリーセルはLG製。当サイトでよく検証する cheero製品でもLG製セルに切り替えているように、価格競争の激しいモバイルバッテリーでパナソニック製セルを採用するのはコスト的に難しいようだ(なお、バッテリー性能は基板回路に大きく依存する)。

本製品は QC(Quick Charge)3.0規格対応品。放電波形は、QCの可変電圧対応による効能なのか安定電圧からスッパリ電源断するグラフとなっている。旧QC対応の『PowerCore+』と比べると、放電電圧の揺らぎが小さく安定している。

リップル電圧は 8.42mVとかなり低い。QCの電圧コントロールに追従させるための設計なのか、有機ポリマーと思われる 100μ16V のコンデンサが 2個搭載されている。QCの高電圧充電時の波形は未検証だが、充電しながら音楽再生することの多いユーザーにはオススメの一品となる。

※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。