ファミコン開発で「大きなグラフィック」を表示するのは職人技

昔懐かしい、レトロゲームの王様・ファミコン。シンプルなドット絵で描かれる画面を見ていると、「今なら簡単に作れるんじゃない?」なんて思ってしまいますよね。でも実は、ファミコンならではの問題がいくつもあって、なかなか一筋縄ではいかないのです。

ここでは、ファミコン実機でも動くFC/FC互換機用ソフト『8BIT MUSIC POWER』『キラキラスターナイトDX』『8BIT MUSIC POWER FINAL』を作り上げたRIKIさんに、その難しさについて聞いてみました!

今回は、見栄えがする背景画面の作り方です。

 

背景の色数は基本的に12色!

ファミコンで使える色数は、キャラ+背景全部で25色です。もう少し詳しく言うと、1パレットが3色で、8パレットまで使えます。それに、共通色1色を加えて25色になるんですね。

そしてこのうち、背景に使えるのは基本的に4パレット12色のみ(残りは、キャラなどに使用)。この画面も、4パレットすべてを使って、できるだけカラフルなグラフィックにしています(共通色は黒です)。

厄介なことに、25色を好きなように配置できるわけでないんですね。『8BIT MUSIC POWER FINAL』の場合、下画面の鍵盤などで1パレット、上のビジュアル画面で3パレットをうまく組み合わせながら使っています。これについては、実際に見てもらった方がいいでしょう。

ビジュアル画面が赤、青、緑の3色で区切られています。この区切りが、パレットに対応しているんです。3色しか使えないエリアを組み合わせて、無理矢理一つのグラフィックにしているんですね。

1画面でスーパーマリオ全画像の4倍!

もちろん、ドット数にも制限があり、大きな絵を出すのは困難です。

『8BIT MUSIC POWER FINAL』では、下画面の鍵盤などに256キャラ(1キャラは8×8ドット)、上画面に256キャラを使用しました。計512キャラと言うと多そうですが、普通に使うと全然足りません。なにしろ、ファミコン画面全体では960キャラ分の広さがあるんです。

そこで、同じドットを使いまわすようにして、何とか画面を埋めているんです。

それでも、1画面全体で512キャラというのは、ファミコンソフトとしては贅沢な方なんです。例えばあの『スーパーマリオブラザーズ』の場合、全キャラクター+全ステージのドット絵すべてまとめて、256キャラで作られています。同じドットの使いまわしを細かく重ねて、極小容量で多彩なステージを実現しているんですね。本当に頭が下がる、職人技です!

8BIT MUSIC POWER ファイナル&アンコール

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