非売品ゲームコレクターが教える「意外な実用系ソフト」5選!

ゲームソフトと言えば、ゲームショップや家電量販店で購入するものですよね。でも世の中には、一般のショップでは扱われなかった「非売品ゲームソフト」というものもあるんです。雑誌の懸賞、ゲーム大会の賞品、無料配布の体験版、ショップ向けのデモソフトなどなど。

じろのすけ氏は、長年にわたりこうした「非売品ゲームソフト」を集め、当時の資料をあたってその制作経緯などを調べ続けてきた人物。そんな氏のコレクションから、「意外な実用系ゲームソフト5本」を5本選んでもらいました。

ゲームソフトの中には遊び用ではなく実用系のものもあります。ゲーム機を実用目的で活かすべく作られたタイトルがいろいろあるんです!(mitok編集部)

① ゲームボーイ|らくらくミシン

ミシンメーカーとして有名なジャガーから「ゲームボーイ接続型新コンピュータミシン ヌ・エル」というミシンが発売されました。これはゲームボーイ本体(カラー、ポケット、ライト)を使って操作するコンピュータミシンで、その専用ソフトが『らくらくミシン』です。この専用ソフトはヌ・エル本体に付属したほか、単品でも販売されました。

ソフトをセットしたゲームボーイ本体で縫い方などを指定し、ゲームボーイ本体をミシンにセットする……という使い方をするものだったようです。ちなみにヌ・エルには、ゲームボーイポケット本体などがセットになった「ヌ・エル デラックス」もあるみたいですね。

※ジャガーミシンからは「ヌオット」というゲームボーイ連動ミシンも発売されました。

② ニンテンドーDS|佐渡市向け防災・地域情報提供システム

その名のとおり、新潟県佐渡市の防災・地域情報を地域住民向けに提供するために作られたようです。防災関連情報以外にも、県内の観光施設をナビゲーションする機能や、佐渡市内のWi-Fi で天気予報・緊急災害情報を受信する機能などがあるようです。

佐渡市から地域住民や観光客に対して無償で貸与されたようで、一般販売はありませんでした。余談ですが、開発元の河本産業によるニンテンドーDS用ソフト『風雲!大籠城』シリーズは、個人的に超名作ソフトだと思っております。

③ プレイステーション|デンタルIQ(いっきゅう)さん LEVEL-1

歯医者の待合室で流すためのソフトのようです。ゲームを起動し、タイトルを選択して再生すると歯科治療などに関する説明が流れます。

もともとはパソコン用に作られ、プレイステーションなどに移植されたようです。パソコン用やDVD 用では『デンタルIQ さん2』やアップグレード用ソフトも開発されたそう。プレイステーション用も何種類かあるようですが、筆者はこれ以外を見たことがありません。

④ ドリームキャスト|神戸パスポート TV 電話版

詳細は不明ながら、ディスクの盤面に、以下の記載があります。

「この実地検証は、通商産業省と財団法人日本情報処理開発協会が進める『産業・社会情報化基盤整備事業』の一つとして実施しています。」

⑤ プレイステーション2|蔵衛門

2002年にオリンパスが発売したMOディスクドライブ「TURBO MO mini EXIV+」に付属していたソフトです。プレイステーション2でデジカメデータを管理するためのもののようです。2003年には「New TURBO MO miniEX IV+」が発売され、『TV蔵衛門』が付属していました。

非売品ゲームコレクター・じろのすけ

非売品ゲームソフトコレクター日本一を目指している、ふつうのサラリーマン。ブログ「オタク旦那と一般人嫁」を運営中。 ブログ「オタク旦那と一般人嫁」、Twitterは @jironosuke99

「非売品ゲームソフト」の本が出ます!

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