「そうだ、ドールの髪切ろう。」ウィッグのお手入れから簡単なヘアカットにもチャレンジしてみるドール道のすすめ・その4
ガシガシ扱っても意外と平気! ウェーブヘアのざっくりした整え方
強いウェーブやカールをセットされたウィッグは形が乱れるので櫛を通せず、手櫛で直すのが精一杯。なるべく触れずに撮影時以外は外すなどの対策が一般的なようですが、筆者は撮るより触れ合うほうがドール趣味のウェイトが大きいので、構わず撫でて乱して整えるを繰り返しています。いくら気を付けていてもどうせ乱れるし、いずれにせよウィッグは消耗品だと割り切るなら、お手入れ方法も色々試してみるほうが楽しめると思います。
※生え際注意
先ほどの子の乱れてしまったウェーブヘア。丁寧に梳くなら毛束ごとに整えるのがラクですが、こうした髪型は段になって植わったウェフティングが複雑により合わさってウェーブが構成されており、それを解いて近い同士の髪の毛単位でまとめると元の髪型そのままには戻しづらくなります。このデメリットを踏まえて説明しますと……。
霧吹きで十分に全体を湿らせ、歯ブラシなど目の細かいもので毛先から整えます。ここでセットを多少無視して、乱れた髪の毛を根本から一本一本、自分が扱いやすい形で毛束にまとめ直してしまいましょう。このロングウェーブのような凝った癖のない髪型なら、カールが緩んでも再セットは容易です。
しまりのないだらんとしたウェーブになりましたが、持っていない人でも巻き髪の構造がお分かりになれば幸いです。乾かした後、ストレートスタイルにしたいならストレートアイロン、カールを再セットしたいならカーラーアイロンを使ってOK。ヘアアイロンがなければ、元のウェーブに近い間隔の筒状のものに巻きつけてもわりと直ります。母親のヘアアイロンは、使うのを躊躇われます。
ゆるめのウェーブにしたかったので、濡らして整えたときにへたった感じをベースに、多少巻き癖を直して完了。
こんな感じで、まあ霧吹きと櫛だけでもわりとなんとかなるってことです。「面倒そうやなあ」と足踏みしてる方の参考になればと。ちなみに、縦ロールはこんな感じでやろうとしたら一日潰しても直らなかったので、ウィッグごとに柔軟に対応していただければと投げておきます。
こりゃダメだ! というときはお湯パーマ
ここまで一般的な耐熱ウィッグを前提に書きましたが、トヨカロンなどの非耐熱素材ウィッグは、ヘアアイロンやドライヤーを使ったり高熱のお湯に浸けるとチリチリになってしまいます。筆者は二度ほどやらかしました。商品仕様をよく確かめた上で、このウィッグ気に入らねえな……という場合、よく知られるアレンジ方法としてお湯パーマがあります。
お湯の熱で髪の毛のクセを取る方法です。水受けの上に割り箸などでウィッグを固定し、70~80度程度のお湯を頭頂からかけます。耐熱ウィッグなら電気ケトルで沸かした100度前後のお湯でも大丈夫です。今回はイベントで買った癖の強すぎるアウトレット品をストレートに直します。
ざっと直毛になりました。更に毛先を伸ばしたい場合は、水受けに溜まったお湯に浸けて櫛を入れたりします。カールを作る方法などもあるので、詳しくは調べてみてください。
以上のやり方で髪の簡単なメンテナンスはOK。ですが、「前髪だけ長さが微妙なので調整したい」といった細かいアレンジの場合、やはりヘアカットが一番です。失敗が怖くて初心者には手が出しづらいところですが……次ページでは比較的安全なヘアカット方法をご紹介します。