【Steamおすすめ】ネバー・アローン(日本語対応)~ 残酷だけど美しい! 極北の地が舞台の上質謎解きアクション
世界中のゲーマーたちが愛用するPCゲームダウンロードポータル「Steam」。とにかく頻繁にセールが実施され、人気作も最新作も安くゲットできるオトクなサービスですが、配信タイトルが超膨大なせいで、どれで遊んでいいのかわからない! そこでSteamマニアな筆者が、いままでプレイした中からおすすめのタイトルをご紹介。本日は美しい謎解きアクションゲーム『Naver Alone(ネバー・アローン)』です!
『ネバー・アローン』インフォメーション
・ジャンル:アクション
・日本語対応:対応(UI・字幕)
・デベロッパー:Upper One Games , E-Line Media
・パブリッシャー:E-Line Media
・価格:1,480円
・ダウンロードはこちら
厳寒のアラスカで、少女とキツネが旅をする
アラスカの先住民イヌイットの寓話を題材とした、パズル要素の強い横スクロールアクションが『ネバー・アローン』。狩り好きの少女と、不思議な力を持つキツネを切り換えて操作し、謎を解いて進んでいくのだ。
少女はボーラで氷を砕いたり、重い箱を動かすことができ、キツネは壁を登ったり狭い穴を抜けられたりと、それぞれ異なった特性を持つ。例えば、少女の力では越えられないような崖があった場合、キツネで崖を登り、待っている少女にロープを垂らしてやればクリアとなる。壁が行く手を塞いでいた場合は、少女のボーラで氷を砕いてやればいい……といった具合。行き止まりのように見える場所であっても、少女とキツネが力を合わせることで道が開けていくのが楽しい。
アラスカの過酷さがゲーム的に表現されているのも面白い。本作の吹雪は雰囲気を出すための画面効果ではない。立っていようものなら飛ばされてしまうため、風が強まるのに合わせて地面に伏せて耐えなければならないのだ。
氷原には腹を空かせた北極熊がうろついているが、倒せないばかりか執拗に追ってくる。海に浮かぶ氷塊を飛び渡る場面も多く、海中に落ちれば一発で死んでしまうのだから凄まじい。
このゲームはイヌイットの伝承に基づいて作られているが、特に印象的なのが精霊「スィラ」だ。「自然には様々なスィラが満ちている」というのがイヌイットの考え方だそうだが、ゲームではキツネが近づくと何も無かった空間に「スィラ」が姿を現す。「スィラ」は鳥や人間、樹木など様々な姿をしており、筆で描かれたかのようなタッチが美しい。
少女は「スィラ」に乗せてもらうことで空を飛んだり水を渡ったりできるのだが、「スィラ」が具現化できるのはあくまでキツネの周囲だけ。少女を上手く「スィラ」に乗せた後は、キツネに切り換えて「スィラ」を誘導してやらなければならない。イヌイットの伝承がビジュアルとゲーム性の両方に寄与しているというわけだ。
こうしたイヌイット的世界観は、ゲームを進めるとアンロックされる大量のインタビュー映像で説明される。世界と一つになって生きる彼らの考え方、独特の太鼓を使った演奏、ボーラの使い方、流氷に乗って漂流した体験談など色々で、見ているとイヌイットへの理解が深まる。もちろん、ゲーム本編と同様、インタビュー映像にも日本語字幕が付いているので安心。教育的でゲームとしても面白い、ユニークな作品なのだ。
<参考リンク>
・Steam
・Steam|ネバー・アローン
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