「そうだ、1/6ドール作ろう。」素体選び、植毛、デカール、アイペイント……必死に色々カスタムしてみるドール道のすすめ・その6
植毛ヘッドとアイデカールだけでも、わりとかわいい子が作れる!
▲10thひめの(おすまし口)と10thちいか(にっこり口)。目の間隔や口の位置などは市販のドールが参考になります
描き目(アイプリント)タイプの1/6ドールといえば、アゾンのえっくすきゅーとシリーズなどが代表的。ひとまずこういうラインで可愛い子が作れれば本望かなあ、という向きも多いでしょう。ところで、アゾンドールのマスクデザインと同じ方がデザインを担当されたアイデカールも、アゾン店頭に売られています。
この「a-one-10 スペシャルデカール」と植毛済みピュアニーモヘッド素体をアゾンで買ってくるのが、オリジナルの子を作るのに一番手っ取り早い方法かと思われます。ので、やってみましょう。
デカール貼りに必要なもの・あると便利なもの
※価格は参考程度に。
- アイデカール「a-one-10 オリジナルデカール」(税込756円)
- ピュアニーモ用ヘッド植毛タイプ(税込1620円)
- 水皿(梅皿が映ってるけど水入れられればなんでもよいです)
- Mr.トップコートスプレー つや消し(税込540円)
- Mr.カラーうすめ液 中(税込270円)
- Mr.マークソフター(税込216円)
- Mr.マークセッター(税込270円)
- ハサミ(100円~)or 精密ナイフ(500円前後)
- ピンセット(100~1500円程度)
- カッティングシート(100円~)
- 綿棒(100円~)
ドールショップと模型屋と百均で揃います。これにボディ素体(2000円程度)を加えて、全部揃えても7、8000円程度。何体もお迎えしていると感覚が麻痺しますが、アゾンの1/6完成品ドールは1体1万~1万5000円ぐらいなので、金銭的にも負担は少なく済みますよ。
ちなみに④トップコートスプレーつや消しですが、写真にはトップコートスプレー光沢が映ってます。いきなり間違えました。以下、本稿では仕上げのコーティング材に「造形村フィニッシングパウダースプレー」(税込864円)を使用しています。
●Check. 慣れない買い物の際はアイテムの種類、用途などに注意!
手順自体はシンプル! アイデカールの貼り方
手順① 綿棒などにうすめ液を乗せ、両目のモールド(凹凸)を中心にヘッド表面を拭く。うすめ液が乾いたら、同じくヘッド表面にマークセッター(デカールの軟化・接着剤)を塗る。とくに問題はないと思います。
手順② デカールを台紙から切り取る。なるべく透明の余白を残さず綺麗に切りたいのですが、ハサミでは困難です。筆者は両目2セットぐらい切りすぎてダメにしました。精密ナイフで瞳、二重まぶた、眉をそれぞれ分けて切るのが理想でしょうか。切ったデカールは水に浸けて10秒程度で台紙から剥がれるので、表面を傷つけないようピンセットでつまみます。
●Check. デカールはなるべくホビー用の精密ナイフで切ろう!
手順③ デカールを貼る。筆者は瞳から貼りました。よく挙がる注意点として、初めてだと寄り目にしがち。両目を気持ち離し気味に貼りましょう。次に、おそらくこめかみ下あたりの曲面でデカールが浮くので、軟化剤のマークソフターを上からそっと塗ります。ヘッド表面とデカールの間に空気が入った場合、水を乗せた綿棒などで表面を軽く押してぴったり貼りましょう。
手順④ 両目のバランスを確認。肉眼で正面から見るだけでなく、鏡に映したり、写真に撮ったり、ヘッドを逆さにして見て、違和感があれば微調整します。可愛く作る上では瞳の位置のバランスが最も重要なポイントのようです。この調整だけで2時間はかかりました。
手順⑤ 瞳を基準にまぶたと眉と口を貼る。大変小さいので、大変です。先端の細いピンセットがやりやすいですが、尖った先端でこすると結構簡単にデカールの印刷面が消えます。
つまりこんな感じに、右まぶたとかが欠けます。慣れていないと位置の調整が大変困難で、筆者はまぶたと眉も2,3セットダメにしました。
●Check. 台紙のデカールも切り取る最中にうっかりこすると簡単に消えるので、手袋などをしておくと安心。前髪がデカールにかかっても剥がれる原因になるので、おでこ辺りでマスキングテープを貼っておくとベター。
手順⑥ 貼れました。筆者は前髪を留めておかなかったがために貼ってから眉尻が欠けたので、眉を両方短くしてごまかしました。最後につや消しなどのコーティング材をスプレーします。スプレーも吹く前に振ったり、一気に厚塗りはNGだったり、換気が必要だったり、色々面倒です。プラモとかで慣れてない人は注意書きをよく読んで吹きかけましょう。
ヘアカットして、なんとかできた……
▲素体は「ピュアニーモボディM / LLバスト」を使用。服はアゾン製の余り物を適当に
前髪だけざっとカットし、仮のチークを軽く入れました(チークに関してはアイペイント編で後述)。瞳は完璧に左右対称でなくとも、最終的には肉眼で違和感がないなら大丈夫です。作業前に明確なイメージは一切ありませんでしたが、意外といい感じのチャンネーになってくれました。
瞳やまぶたが若干かすれましたが、前髪を長めにとってごまかしています。総作業時間は4時間。難易度的には、技術ゼロで突撃しても道具さえあれば一応なんとかなる程度と確認できました。瞳を左右対称にするのが一番大変ですが、ここで感覚を掴むとアイペイントも少しはラクになるかもです。
ちなみに、植毛済みヘッドは前髪までダダ長いロングストレートの髪型で販売されており、簡単な髪型ならカットだけで作れますが、ツインテールなど一部の髪型にすると生え際部分に追加で植毛しないとハゲが見えたりします。凝った髪型にしたい人や、そもそも欲しい髪色の植毛済ヘッドが見つからない人は、一からヘッドに毛を植える必要があるのです。ということで次ページは植毛をやってみます!