【株コラム】萌えオタク流 株式投資のススメ 〜 第3回「デレステに揺れ動くオタ投資家の決断とは!?」
人気サイト「かーずSP」管理人、かーず氏が身を削った体験をもとに株式投資を指南する「萌えオタク流 株式投資のススメ」はいよいよ最終回!
第3回ではオタク界隈でいまもっとも熱いコンテンツ『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』を巡る株式投資について赤裸々に報告します。
オタク心理、投資家心理、どちらを優先するのか? かーず氏の判断や、いかに?(そして参考になるのか!?)
目次・コンテンツ
オタクと投資家の心理を揺れ動かす『デレステ』降臨
第2回「この娘は伸びる!? 二次元アイドル株を大胆予想!」で取り上げた上場企業ではKADOKAWA・DWANGOこと、カドカワが面白い値動きをしていました。
10月1日に社名を変更したことから、買いが集中して1,600円~1,700円という高値で推移しています。社名変更がプラス要素になったと思いますが、これも第1回「ゲームのアイドルが株価を動かす!」に紹介した「お誕生日投資法」と同じく、お祭りムードによる株価上昇かと思います。しかし、その後の高い水準は、もしかして『ラブライブ!サンシャイン!!』のデビューシングル「君のこころは輝いてるかい?」がバカ売れしてるから……かもしれません。
さて今回は、今話題のスマホゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』、通称『デレステ』を取り上げます!
▲アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ
このデレステ、第一報が報じられたのが6月28日です(参考記事:リズムゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』が配信決定! by 電撃App)
事前に公開されたこのプロモーション動画を見た瞬間、今のブレイクが予想できました。そこで実際にデレステ関連株をいくつか購入しましたので、大ヒットゲームが関連会社の株価にどう影響を与えているのか、我が身を削って検証していきます!
※このコラムは特定の銘柄の値上がりまたは値下がりを保証するものではありません。また、有価証券の購入・売却を推奨し、勧誘するものではありません。あくまでも筆者の個人的な見解になります。ここに書かれていることを拠り所として皆様が行った結果に対して、責任を負うものではありません。投資における最終判断は、ご自身の判断と責任でなさいますようお願い致します。
バンダイナムコホールディングス
7月12日 100株購入 1株=2,201円
デレステ発表後に上り坂を形成して、一ヶ月で3,000円にタッチするほどの上昇ぶり! この時点で80,000円の利益が出て、正直浮かれてました。
だがしかし! 「8・24ショック」こと世界同時株安でガクンと落ちたのが、ちょうど真ん中の凹みです。この時は株式市場も売りが売りを呼ぶという「パニック売り」が止まらず、手放したい気持ちでいっぱいでしたが、なんとかぐっとこらえます。そう、島村さんのにっこり笑顔を心の支えにしてっ……!
▲島村さん(心の支え)
結果的に持ち直して、ジグザグしながらも高値推移。いやー手放さないで良かった! 新興株や業績不調な株は世界同時株安で下がったまま、上がってこない銘柄が多かったんですが、業績が堅調な企業は外的要因で株価を下げた時も回復が早いということがわかりました。
【現在の株価】2,963円 【損益】76,200円 ※10月18日時点
■今後の予想
移動平均線(赤い線と緑の線)がどちらも上向きに推移していることから、今後も上昇が見込める優良株と言えます。投資家心理としてもホールド、オタク的にも10年続いている「アイドルマスター」シリーズの総本山なので、もちろんホールドです!
■最終判断まとめ
【一般投資家的判断】優良株と見てホールド
【オタク投資家的判断】10年続く優良コンテンツへの信頼から当然ホールド
サイバーエージェント
7月24日 100株購入 5,590円
デレステの開発元であるCygamesはサイバーエージェントの子会社です。よってCygamesのがんばりがそのままサイバーエージェントの収益に繋がります。
しかも前日、タイミングよくサイバーエージェント大幅増益のニュースが流れました(参考記事:サイバーエージェント、第3四半期は営業益81%増と大幅増益! Ameba、ゲーム、ネット広告が好調、投資事業も押し上げ メディア関連の先行費用を吸収【追記】by Social Game Info)
良し! ますます上がるぞ~っ!……と思いきや株価はみるみる下落! あ、あれ~?
実はこれ、株式相場では「利益確定売り」という、業績好調が報じられると、むしろ売りが増えて株価が下がる現象なんですね。「株式市場は企業業績の半年から一年、先行している」ということだそうで、めっちゃ高値で掴まされましたっ!……む、無情な。
【現在の株価】4,980円 【損益】▲61,000円 ※10月18日時点
■今後の予想
移動平均線(赤い線と緑の線)は下げているので、下落トレンドに入ってます。ですがデレステは少なくとも2年以上はドル箱確定でしょう! さらに同じくCygamesの『グランブルーファンタジー』(グラブル)も絶好調で、グラブル人気も合わせれば業績悪化は考えられないんですよね。
一般投資家としては「好材料出尽くし」で売りなんでしょうけど、オタク投資家としては、Twitterで散見されるデレマスにめちゃ課金している方々と、pixivで大量にグラブルのイラストが公開されているファンの熱量を信じてホールド!
■最終判断まとめ
【一般投資家的判断】“好材料出尽くし”と見て売り
【オタク投資家的判断】デレマス課金勢とグラブルの盛り上がりは本物と見てホールド!
DeNA(ディー・エヌ・エー)
7月13日 100株購入 2,210円
「デレステにDeNAが関係あるの?」と思いきや、元ネタである『アイドルマスター シンデレラガールズ』はDeNAのmobageで今も元気に稼働中。ポチポチカードソシャゲ自体ピークを過ぎていますが、アニメ『シンデレラガールズ』放映の効果もあって、アニメのBlu-rayやフィギュアなどコンテンツ的には盛り上がっています。
それにDeNAはCygamesの株を24%保有していますので、Cygamesの価値上昇とともにDeNAの資産価値も上昇する仕組みになっています(参考記事:DeNAとCygamesが資本・業務提携を発表。ソーシャルゲームの利用者拡大を狙う。by ファミ通app)
DeNAの値動きはバンダイナムコホールディングスやサイバーエージェントと比べると平坦。世界同時株安に下げたものの自力反発して元に戻ってます。
気になるのは、上がり調子だった移動平均線の短期(表の赤い線)が長期(緑の線)を突き抜けて下げている「デッドクロス」=「これから株が下がります」というサインが出ていることです。投資家心理としては、このタイミングで売ってもおかしくない局面です。
【現在の価格】2,300円 【損益】9,000円 ※10月18日時点
■今後の予想
前述したグランブルーファンタジーもDeNAがプラットホームのソシャゲですし、さらにDeNAは任天堂と業務提携しています(参考記事:任天堂とDeNAの業務・資本提携合意のお知らせ)
DeNAとの協業は故・岩田聡氏の最期の仕事ですから、残された任天堂社員は全力で成功へ突き進むと思います。さらにデレステ関係なく、岩田氏のゲームをたくさん遊んでいたファンとしても成功して欲しい気持ちを込めて、DeNA株はこのままキープします!
■最終判断まとめ
【一般投資家的判断】デッドクロスの兆候から売りタイミングを検討
【オタク投資家的判断】故・岩田聡任天堂社長の遺志が達成することを祈ってホールド!
【損益結果】24,200円の収益 ※10月18日時点
三社合計して300株を購入して、その金額が1,000,100円。証券会社への手数料などは含んでませんが、それ込みでざっくり言うと、約100万円の投資を3カ月運用して、約23,000円のプラスが出ています。
思えば9年以上前、新宿のバッティングセンターで出会ったアーケード筐体が、初めての『アイドルマスター』との出会いでした。
それから繰り返しゲームセンターに足を運んでアイドルをプロデュースし続けて、アーケードからXbox 360、PSP、スマートフォンへと舞台を変えるタイトルをずっと遊んできました。
なので今度は「株式市場」という舞台でも、バンダイナムコホールディングス、サイバーエージェント、DeNAをプロデュースして、立派なアイドルに育てていくつもりで三銘柄をホールドしていこうかと思います。(←100株買っただけなのに、星野仙一みたいに「ワシが育てた」とか言うタイプ)
(了)
かーずSP管理人が身を削って報告!「萌えオタク流 株式投資のススメ」
・第1回 ゲームのアイドルが株価を動かす!
・第2回 この娘は伸びる!? 二次元アイドル株を大胆予想!
・第3回 デレステに揺れ動くオタ投資家の決断とは!?