100円ショップ・ダイソーの乾電池は買っても大丈夫なのか? ガチ検証で意外な性能が判明
100均ショップの大手・ダイソー。まさに消費者の味方のような同店、しかし消費者を惑わせる商品も販売している。「アルカリ乾電池」だ。「5本で108円」やら「6本で108円」やらの電池パックが同じ棚に並んでいる。どういうことなのか? 単純に考えれば6本パックを買うほうがお得なのだろうが、実は落とし穴があるのでは?
そこでダイソーのアルカリ乾電池をガチ検証してみた。果たして両者に性能の違いはあるのか。そもそもダイソー電池の性能はどんなものなのか。わりと意外な結果が出てきたぞ!!
検証したアルカリ乾電池
ダイソーで購入した単3形アルカリ乾電池パック(下記)。価格はすべて108円(税込)。
▲電池①『DAISO&S 5本入り』2022年10月まで(7年)
▲電池②『DAISO&S 6本入り』2020年08月まで(5年)
▲電池③『DAISO&HZ 5本入り』2020年10月まで(5年)
▲電池④『ALKALINE new 5本入り』2020年10月まで(5年)
検証方法
※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。
放電グラフをチェック(終止電圧0.9V)
比較対象の標準的なテストベンチとして、金パナの放電グラフも重ねてプロットしておいた。
結論:電池②『DAISO&S 6本入り』がベストバイ!!
▲持続時間が長く、梱包本数も多い。6本入りだから、2本ずつペアで使っても余りは無し。
さて、結論から述べるとなんともわかりやすい結果となってしまった。
検証したモデルには「5本パック」と「6本パック」があり、一般に「本数は多いけど低容量ですよ」というのがお得度一定の法則(?)からして世の常なのだが、今回のテストでは6本パックの電池②(DAISO&S / 6本 / 期限2020年08月)が一番の好成績を出している。 つまり「高性能の電池5本パックに、さらにもう1本オマケするよ! 」的な結果となったのだ。
放電グラフの所見では、電池①(DAISO&S / 5本 / 期限2022年10月)と電池③(DAISO&HZ / 5本 / 期限2020年10月)のグループ、電池②(DAISO&S / 6本 / 期限2020年08月)と電池④(ALKALINE new / 5本 / 期限2020年10月)のグループとで放電特性が酷似しており、中身が同じであることが推測できる。ただ電池①と電池③は似ているとはいえ、推奨使用期限の年数が違うので、中の電解物質の調合が多少違うかも知れない。まぁ、どちらもトップ争いから外れているので、気にしても仕方がない話ではあるが。
実測した電池容量の順位は上記表のとおり。価格はすべて108円であるから、多少の性能差なら梱包本数が多いものが当然お得となるが、6本パック電池②(DAISO&S / 6本 / 期限2020年08月)はもっとも高容量の電池が6本も入っていることになる。
容量あたりの価格も見てみよう。価格を実測容量で割り、1Ahあたりの価格を算出した。6本パックは当然ながら1本の価格(12.05円/Ah)は安いが、たとえ5本パックと仮定して計算しても実測容量が1位なので、もっとも容量のある電池がさらに1本付いてくるというぶっち切りコスパになっている。
『金パナ』を引き離す実力……100均電池はバカにできない!!
今回検証したダイソーの4商品だが、以前にお届けしたアルカリ乾電池のガチ検証結果と比較すると、そのポテンシャルの高さがよくわかる。アルカリ乾電池の定番『金パナ』を引き離しており、どのモデルも上位に入ってくる実力を持っている。けっして「100均だから」とバカにできない性能なのである。(褒めっぱなしなので少し落としておくと、耐液漏れ性能や3年後の保存性能については評価していないほか、製造供給元が常に安定しているかは不明だ……)
というわけで、最後に結果まとめ。
- ダイソーのアルカリ乾電池は本数が多いパックを選んでも問題ない
- 大手メーカー製品より高い実力を持っている
ダイソーのアルカリ乾電池、買っても問題なし!!