どれが買い? スマホに必須「USB充電ケーブル」 アマゾン&ダイソーの人気製品を検証してみた

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スマートフォンやタブレットの充電、データ転送に使用する「microUSBケーブル」はもはや生活必需品だ。しかし、その品質にこだわりを持つ人は少ない(と思う)。おそらく、何かしらの製品の同梱品を使うのが基本で、断線して使えなくなった場合などに「なるべく安いもの」を調達する、というのが一般的な感覚ではないだろうか。

で、そういうとき、どんなmicroUSBケーブルを選ぶのか。そこでガチ検証。Amazon.co.jpにおける売れセン8製品、ダイソーで買える激安2製品をピックアップし、性能をチェックしてみた。

性能? ケーブルの? とお思いの方、本検証では「抵抗の低いケーブルほど充電ロスが少なくて良い」という基準で性能をチェックしている。ケーブル選びで迷うことがあったら、参考にしてみてほしい。そういう人、少なそうだけど。

ピックアップしたケーブル

Amazon.co.jpで人気のmicroUSBケーブルを8製品、ダイソーで販売している激安品2製品を加えて10製品をピックアップした。価格はいずれも購入時のもの。

  • ① Anker『AK-A8132021』799円
  • ② オウルテック『OWL-CBRJ(B)-SP/U2AT』980円
  • ③ RAVPower『RP-LC04』1,099円
  • ④ Aukey『CB-D5』688円
  • ⑤ オーメーカー『MC100』988円
  • ⑥ Amazonベーシック『L5UW』 498円
  • ⑦ Anypro『AN-120』 999円
  • ⑧ ミラリード『PJ13-38』388円
  • ⑨ ダイソー『G134』108円
  • ⑩ ダイソー『G208』108円

検証項目について

検証① 導通抵抗の低さ

抵抗が低いほど電流が流れやすい。つまり低抵抗のケーブルならば安定して短時間で充電できるわけだ。充電用ケーブルではもっとも重要な指標となる。抵抗値が低ければロスなく電力を供給でき、大容量機器でも安定して急速充電できる。2.0A充電など高電流対応機器が登場しても、ケーブルの抵抗が高ければ、本来のメリットは薄まってしまう。

検証② 2A充電時の電圧ロス

ケーブルの抵抗で熱となって失われる電圧。ここでは2A充電時のロスを抵抗値から算出している。

検証③ 充電専用かどうか

充電専用のケーブルはデータ線が接続されていない。PCと接続してデータをやり取りするような用途には使えないことに注意してほしい。

検証④ シールドの有無

通信ケーブルを覆ってノイズを遮断するための機構。充電性能には関係がないが、通信ケーブルとしても使用するならばあったほうがよいだろう。

image_cable削るのはなかなか骨の折れる作業だった。

測定方法について

導通抵抗の測り方

各ケーブルのUSB micro側に電源ピンを短絡したmicroコネクタ(メス)を接続。USB A端子側の電源ピン間にAgilent社34461A 6.5桁デジタルマルチメーターを接続し、4点抵抗測定を行なった。

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電圧ロスの計算

ケーブルの抵抗値と電流をオームの法則(V=I・R)に当てはめると、ロス電圧(V)が算出できる。例として、ケーブルの抵抗値が200mΩで、20W充電(2.0A)するケースを想定してみよう。この場合、ケーブル(抵抗の両端)に発生する電圧(ロスする電圧)は、0.2[Ω]×2.0[A]=0.4[V]。この0.4Vがエネルギーロスとなり、熱となって消えることになる。

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※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。

結果をさっさとまとめてみる

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上記表が検証結果まとめ。これをもとに結論を5ページに記したので気になる方はぜひチェックを! ケーブル個別の検証については次ページから紹介している。これまた気になる方はゆっくりご覧いただければと思う。

結論をチェック!!

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