涙がこぼれるほど美しい「夜空の写真」と「想像もつかない数字」の話

ns000(撮影地:野辺山高原/撮影:古勝数彦)

つい先日、「太陽系に9番目の惑星の可能性が!」というニュースが話題になりましたが、この新惑星、太陽をグルリと1周する公転周期が1万~2万年なんだとか。普通に暮らしていると想像しにくい周期ですが、こんな数字がポンポン出てくるのが、宇宙の話の面白いところ。ということで、夜空を見上げるのが楽しくなる、数字をキーワードとした天文知識を集めてみました。美しい夜空の写真もあわせてお楽しみください!

宇宙の星の数は……100垓個

宇宙には銀河が約1000億あり、銀河1つに対して約1000億の恒星があると考えられています。ということは、1000億×1000億。「0」が22個の「10000000000000000000000」で、単位は「京(けい)」の次の「垓(がい)」。なんと、約100垓もの恒星があるということです。ちなみに、世界中の砂浜の砂の数は「約10垓」らしいのですが、その10倍。…って、とんでもない数字ですね。

ns001▲左上に見えるぼんやりした星の集まりが大マゼラン雲(下)と小マゼラン雲(上)。それぞれ有名な銀河のひとつ。(撮影地:テカポ/撮影:船橋弘範)

 

恐竜も見ることのできなかった星がある

例えば、オリオン座を構成する星のひとつ、ベテルギウス(赤い星)は、1000万年近く前に誕生したと考えられています。恐竜が地球上に現れたのはおよそ2億数千万年前で、6500万年前には絶滅しています。つまり、恐竜たちは、べテルギウスを見ることなく滅びたということです。宇宙を語るときの時間の単位も、1000万年、2億数千万年、6500万年と、途方もない数字ですね。

ns002▲オリオン座の左上の赤い星がべテルギウス。(撮影地:いすみ市/撮影:前田徳彦)

惑星は太陽系以外に2000個ある

現在、太陽系以外の惑星は2000個ほど見つかっています。例えば、ペガスス座51番星のまわりに惑星があることがわかっていますが、この惑星が発見されたのは1995年。太陽をまわる惑星以外で初めて発見された惑星ですが、意外と最近のことです。それにしても、太陽系以外の惑星に思いをめぐらせると、地球外生命体の可能性なども頭をよぎりますよね。実にロマンチック。

ns003▲太陽系の惑星は肉眼でも観察可能。月の左下に見えるのが金星(左)と木星(右)。(撮影地:堂ヶ島/撮影:谷明洋)

 

月までの距離は地球30個分……飛行機なら16日間フライト

月は地球から平均で約38万km先にあります。地球の直径は約1万2700kmなので、月は地球30個分ほど先にあるということです。仮に、飛行機(時速1000km)で行ったとすると、到着するのは約16日後。ちなみに、歩いたら約11年の距離。そう考えると、月って意外と近いかも!?

ns004▲月は地球から地球30個分先にある。(撮影地:ピーク/撮影:竹之内貴裕)

 

月がなかったら地球の1日は8時間だった

地球の1日が8時間だったかもしれません。現在、地球は24時間で1回転するため、1日は24時間です。これは月が地球の自転を遅くした結果であり、月ができる前は1日が8時間であったと考えられています。そうなると、いま20歳の人は60歳ですね。

ns005▲潮の満ち引きがあるのも月のおかげ。(撮影地:南房総/撮影:鈴木祐二郎)

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