Steamでしくじり経験豊富なマニアが教える「クソゲー」を回避する5つのポイント
世界中から毎日のように新作ソフトが集まってくるSteam。使いこなせればゲームライフが豊かになるものの、残念ながらクソゲーも少なくない。個人的な経験から、クソゲーを回避するコツをお伝えしていこう。
Steam入門におすすめの10本まとめバックナンバー
・Steamのはじめ方
・第1集の10本はこちら
・第2集の10本はこちら
・第3集の10本はこちら
目次・コンテンツ
【回避ポイント1】トレイラーにプレイシーンが出てこないゲームは注意!
Steamでゲームを選ぶ際、頼りになるのがトレイラー(PR動画)だ。要点を抑えたものがある一方、ムービーやナレーションがダラダラと流れ、なかなかプレイシーンが出てこないものもある(FPSのトレイラーにはこうした構成のものが散見される)。個人的な経験からいうと、プレイシーンがなかなか出てこないゲームは買ってみたら、ありきたりなシステムの退屈なゲームだった……ということが多かった。
もちろん、良くあるシステムが悪いなどと言っているのではない。当サイトでも取り上げた名作ハクスラ『グリム・ドーン(Grim Dawn)』などが良い例だろう。システム自体はよくあるクリック型ハクスラなのだが、そもそものコンセプトがキャラクター育成の多様さや派手な戦闘シーンにあるため、トレイラーもいきなりプレイシーンから始まり、スキルの数などをアピールする字幕が入る構成となっている。
▲『グリムドーン』のトレーラーは良い例
トレイラーの編集が上手いとか下手だという問題ではない。そもそも、「ウチのゲームはココがウリ!」というコンセプトがハッキリした作品なら、ポイントとなる部分をプレイシーンでシッカリ表現できるはずなのだ。少なくとも、どんなジャンルか分からないようなトレイラーのゲームには手を出さない方がいいだろう。
こちらは余談だが、トレイラー中に写るゲーム画面にムービーソフトで凝ったエフェクトをかける場合や、各方面から寄せられた賛辞がダラダラ続いてなかなかムービーが始まらない場合はヤバいものが多かった印象だ。
【回避ポイント2】メタスコアが低すぎだったら要注意!
ストアページの右下にある「Metacritic」という項目にある謎の数字。これは「メタスコア」といい、要はゲームに付けられた点数だ。複数の海外ゲームサイトにおける記者のレビューやユーザーのレビューを数値化したものであるため、より客観的な評価が期待できる。海外ゲームメディアはハッキリとモノを言うこともあって信頼性は高く、メタスコアの点数がクリエイターのボーナスに影響を与えたりもしている。この数値をゲーム選びに利用しない手は無いだろう。
▲とりあえずメタスコア(metacritic)をチェックするクセは付けること
ざっくりといえば、70点くらいなら面白いゲーム、80点なら名作、90点以上なら神ゲーといったところだ。40点以下の作品を探し、「どこまでクソゲーなのか」を確かめるために買ってみるのも面白い。但し、早期アクセス作品は、そもそも未完成であるため採点の対象外だし、「人を選ぶ名作」「評論家受けする問題作」に高い点数が付いていることもある。『XCOM2』などは前者の好例で、記者の点数が100点満点の91点と高く、ユーザーの点数は10点中6.1点。ユーザーの評価がメインとなるSteamレビューでは「ほぼ好評」。Steamレビューとメタスコアを見比べることで、人を選ぶ名作であることが読み取れるわけだ。
【回避ポイント3】レビュー欄で安定性に関する報告を確認する
最近は日本の大手ゲームメーカーがSteamに進出することも多いのだが、PCへの最適化がきちんとできておらず、ハイスペックPCでも30FPSしか出なかったり、クラッシュやセーブデータ破損といった不具合が起こったり、同じゲームでも家庭用ゲーム機版に存在する仕様がPC版には実装されていないといった例もある。基本的にPCゲームは自己責任の世界なのだが、Steamレビューでしっかりと確認しておくといいだろう。
【回避ポイント4】最近のクラフト系タイトルには警戒が必要
近年流行しているクラフトものは、プレイヤーの発想次第で末永く遊べるジャンルだ。早期アクセスで安めに売られていることも多いのだが、全てのクラフトものがお得というわけではない。ゲームバランスを調整している真っ最中だったり、コンテンツが不足していたりと波乱含みであることが少なくない。逆に、ネットゲームの初期にも通じる、ゲームが成長していく課程のカオス感を楽しめるならこうしたクラフトものを積極的に買っていくべきだろう。
【回避ポイント5】体験に勝る学び無し! クソゲー経験を積む
評価が定まっていないゲームがあったらどうするか? そこはもう「買ってみる」しかない! そうした中からクソゲーを掴んでしまうことも貴重な経験だろう。たとえば、PS1時代を彷彿とさせるキャラクターが単調なアクションを繰り広げる『Alpha Zylon』や、クラフトものを謳いながらもなぜかあらゆる場面でQTEが出てくる『Day One : Garry’s Incident』など、Steamでも名うての地雷作品に匹敵するようなクソゲーを掴めたのなら、そのしくじりはむしろアリ! クソゲーの避け方を身体に覚え込ませる最高の手段となるだろう。結局のところ、人は自ら失敗を体験しないと実感が湧かないものなのである!
▲もはや地雷扱いの『Alpha Zylon』。トレーラーからすぐにわかるクソゲーで、地雷発見難易度は5段階評価で最低の「1」といったところか。
▲「圧倒的に不評」。流行のクラフトものであること、