【連載】アイドルストーキング“STK”と、ストーカー撃退私設ヒーロー

STKいろいろ事件簿

いままでにアイドルへのストーキング被害として話題になったケースとしては、たとえばハロプロのアイドルの乗っている自転車のサドルを盗む「サドルパクリ」というのが一時オタ界隈をにぎわせた。盗んで何をするかは、よくわからない。あるいは「消印のついていないファンレター」というのもある。これはアイドルの自宅の郵便受けにファンレターを投函するというもの。

さらにエスカレートしたケースもある。あるアイドルグループがまだそれほど売れていなかった頃、そこのマネージャーから運営に生かすべく話を聞きたいと呼ばれたオタたちが、マネージャーが目を離した隙に彼の携帯電話からメンバーの電話番号などの情報を抜き取り、そこから自宅の場所などを割り出して不法侵入するという事件が起こった。そうして、アイドルがブログに載せていた自分の部屋で撮った写真と、同じアングル、同じポーズで写真を撮ったりしていたところ、見事に逮捕された。

STKを行なうオタグループには、アイドルの家の隣にお引っ越しして、誇張なしで一日中アイドルを見守り続けている者もいる。見守られるほうからすれば、おはようからおやすみまでアイドルであることを強要されるわけで、たまったものではない。ある程度売れてくると、STKに対して「隣りに引っ越してくるな!」と言葉をぼやかしてブログなどに書くアイドルもいる。

もちろん、オタクのすべてがこうした行動をよしとしているわけではない。アイドルが学校ではどういうポジションで、男とつきあっていたりするのか気にならないわけでもないが、社会的な一線を越えてまで知ろうとはしないのが普通だ。

それでも、その一線を踏み越えて、そういう情報を集めてはネットにアップし、いわば「ひとり週刊誌化」してしまうケースも見られる。スフィアのファンが開設した「週刊ミューレ」では、メンバーがそれぞれどんな生活をしているかをストーキングし公開、大変な騒ぎになった。

彼らは得た情報を雑誌などに買い取ってもらえなかったから、やむなくネットに流したというわけではない。純粋にアイドルが男とつきあっているのが許せず、こういう行動を出るらしい。

ネット上に義憤がつづられているのを読んだ筆者は、さすがに驚愕した。愛をもって暴露されるぐらいなら、まだお金目当てでやってくれたほうがマシだと思うのだが。