【おすすめWebマンガ】有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。(ドリヤス工場)〜 水木しげるの画風で妙なおかしみ

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日々更新されるWebマンガ。大手出版社も本腰を入れ始め、その量たるやハンパな数ではなくなってきた。いくら我らがマンガ大好きジャパニーズだとはいえ、すべてを追いかけるには時間がいくらあっても足りないことだろう。積んどくことができない媒体なのも悩ましいところ。そこでmitokでは絶対に外せない注目作品を定期的にご紹介。Webマンガ、これを追うべし!

ドリヤス工場『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』 トーチweb連載

文学に詳しい一面を知って見る目が変わった、なんて経験はないだろうか。映画や音楽にもそう言えるが、こうしたことに通じているとカッコよく見えるものだ。こんなにオラついているのに文学青年なんだからね、みたいな。あれれ、ちょっと違うか。とまれ、そうした話題が豊富だと教養があるように思われることだろう。

しかしながら知識は一朝一夕では身につかないもの。特に文学は漫画と違ってスラスラと読めない。どうしても活字を見ると眠くなるという人も少なくないはずだ。そんな人へオススメしたいのが今回紹介する『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』である。パロディを超えて水木しげるタッチを完璧に再現する異能のイタコ漫画家、ドリヤス工場が描く駆け足で読める文学案内だ。

内容はまったくもってタイトルどおり。中島敦の『山月記』や梶井基次郎の『檸檬』、カフカの『変身』など、有名な短編小説を10ページくらいの漫画にしたもの。すべての作品はオリジナル要素を一切加味せず、原作のあらすじを忠実になぞっている。それなのになぜかニヤついてしまうのはやはりタッチのせいか。古典文学の雰囲気に絵柄が見事マッチしているのがなんとも滑稽である。

とにかくページ数が短く、すぐに内容が頭に入るのがいいところ。文学を漫画に落としこんでいるわけでないので、原作を知っているとやや物足りないかもしれないが、知らない人なら読んだ気分には間違いなくなれる。宿題の読書感想文用にも使えるぞ!

 

『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』掲載情報

・作者:ドリヤス工場
・掲載メディア:トーチweb

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