コンビニ100円コーヒーの濃度を調べてみました。
前回調査(2016年10月)からだいぶ日が経ったので、大きな変化ないかな〜(あれば面白いのに)ということで第2回調査を実施した次第です。
コーヒー濃度とは、水の中に溶け込んだコーヒー成分の割合のこと。濃度の差がおいしさの指標になるわけではありませんが、ネタ的に知っておくのも面白いかと。
チェックしたのはセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのブレンド(ホット)。果たして結果は!?
コーヒー濃度(TDS)の測り方
コーヒー濃度は、カフェ業界で一般的な TDS(Total Dissolved Solid)で算出しました。TDSとは水中に溶け込んでいる物質の濃度=総溶解固形分のこと。ブラックコーヒーの場合は、だいたいがコーヒー成分による濃度と考えてよいかと。TDSの算出にはアタゴ製濃度計『PAL-COFFEE(BX/TDS)』を使用しています(窪みのプリズム部に液体を垂らして測定)。
だいたい 24℃前後の状態で数回計測し、TDSが安定した時点の数値を採用。TDSの指標については「ジャパン ブリューワーズ カップ」の規約にある値を参考に列挙しておきます。
- 典型的なフィルターコーヒー飲料のTDS値は 1.00〜1.50%程度(残りの 98.5〜99%は水)
- SCAA(米国スペシャルティコーヒー協会)のTDS推奨範囲は 1.15〜1.35% ※
- SCEA(欧州スペシャルティコーヒー協会)のTDS推奨範囲は 1.20〜1.45% ※
※目安の抽出収量(収率)18.0〜22.0%
※本企画で測定した TDSは目安です。すべてのコーヒーで同様の結果になることを保証するものではありません。雑学ていどの感覚で認識しておいてもらえればと思います m(_ _)m
結果……ローソンが濃い〜ぞ!
各コンビニの100円コーヒー(ブラック・ホット)の濃度を2杯ずつ測定してみたところ、ローソンの『マチカフェ ブレンドコーヒー(S)』が TDS 1.15% でもっとも濃いコンビニコーヒーという結果になりました。TDS 1.15%は SCAAのぎりぎり推奨範囲内ですね。セブンとファミマは、フィルターコーヒー飲料の一般値(1.00〜1.50%)に満たず。
『マチカフェ ブレンドコーヒー(S)』の重量は 160gほどなので、サーバーから抽出されたコーヒー成分量は 1.84g(160g × TDS 1.15%)ほど。収率(実際に水に溶け込んだコーヒー粉の比率 ※)を理想値とされる 18.0〜22.0%とすると、使用されたコーヒー粉の総量は 8.36〜10.22gというところでしょうか。あくまでも推定値ですが。
※収率 = TDS × コーヒー量 ÷ コーヒー粉量
ちなみに、上の表を見てわかるとおり、おまけで測定した『マチカフェ カフェインレスコーヒー』(150円です!)が TDS 1.18% でした。ローソンはわりと濃いめの仕上がりなのかな。
改めて各社コーヒーの TDSをまとめておきましょう。
- セブン-イレブン … 0.89%
- ファミリーマート … 0.94%
- ローソン … 1.15%
- ローソン(デカフェ) … 1.18%
おまけ。上記は2016年10月に測った TDS。やはりローソンが 1.29%でもっとも濃いものの、前回検証時より薄まったような印象はあります。まぁ、誤差かな〜とは思いますが。
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以上、コンビニ100円コーヒーの濃度検証をお届けしました。
濃度がおいしさの指標になるわけではないので、そのあたりは誤解のないようご注意ください。こういうものを調べてみると、味の差とは別に、数値上の差が出ておもしろいな〜、というお戯れです。もちろん、濃いほうがなんかお得な気がする! という気分になったりしちゃうのは自由であります!
<参考リンク>
・アタゴ