先日お届けした「カラフルカレー」に続いて、光るケミカルクッキングをお届けしましょう。
ブラックライトで浮かび上がる蛍光を食品につけてみる、というもの。当サイトではこれまで光る食べ物について何度か触れてきましたが(光るエナドリ・光るかき氷・光らせるグラス)、今回はくられ氏による、よりケミカルクッキング的なアプローチとなります!(編集部)
どうすれば食べ物が光るのか?
ブラックライトで浮かび上がる蛍光を食品につける――といっても、カレーやラーメンが光ってもわかりにくいし食べにくいので、バーなどの薄暗い場所でステキに妖しく光る、蛍光ドリンク&スイーツとしゃれこみます。
用意するものは、まず食用蛍光色素。ビタミンB2で知られるリボフラビン、発がん性着色料として添加物叩きの際に必ず出てくるローダミンB、蛍光増白剤として知られるクマリン系色素などがあります。ただ、一般の方が入手しようとすると、いずれも試薬となるため、料理には使いにくいのが現状(食品衛生法的にも)。
そこで、すでに蛍光を持つ食材や食用色素をうまく使って、食品を光らせていくことにしましょう。たとえば、パイン飴やオロナミンCには、黄緑蛍光を発するリボフラビンが含まれていますし、トニックウォーターはキナの木由来の植物成分が蛍光を発するとされています。
これらを溶かしたり混ぜ込んだりすれば、手っ取り早く蛍光させられるというわけです。 また、ブラックライトも必要となります。蛍光灯型からLED式まで、さまざまな種類が売られていますが、今回紹介した色素なら、ほとんどのブラックライトで光らせられるでしょう。ちなみに、蛍光灯型ならば多くのものを特に美しく光らせることができます。
幻想的で癒やしを感じる光酒
マンガ『蟲師』に出てくるような、光を発する酒です。作り方は至って簡単。ベースとなる酒(日本酒など)に、蛍光色素を含むものを混ぜるだけ。特にリボフラビンを加えてブラックライトを当てると、黄緑色のなんともいえない美しい飲み物ができあがります。
一方、トニックウォーターをゆっくり煮詰めたものを添加すると青色蛍光となります。この両方を絶妙な割合で混ぜ合わせることで、幻想的な青緑の光を発するカクテルを作ることも可能です。
あやしく闇に浮かぶ光シャーベット
暗闇に光るシャーベットもいかがでしょうか? こちらも、基本的には通常のシャーベットを作る要領で果汁を凍らせるだけ。たとえばベースをリンゴジュースにして、隠し味としてセロリの絞り汁を少々。そしてトニックウォーターとガムシロップを加えます。この液をパウチ袋に入れて冷凍。中身が凍ったら、キッチンミルサーなどでシャーベット状に砕き、型に入れて形を整えればできあがり。
さらに、赤色104号(フロキシン)を入手できれば、シロップに混ぜてかけることで、赤と青とのコントラストが美しい蛍光シャーベットになります。
編集部より)さらにショッキングな蛍光うどんが……!
今回紹介した光るケミカルクッキングは、8月30日にロフトプラスワンWESTで開催予定の「アリエナイ理科 in 関西 ~狂乱の夏期講習~」でも披露されるらしいです。ただ、かなりパワーアップしておりまして、エレクトリカルきつねうどんなるものが登場するとか。以下がその実験段階のもの。
……ワームか!! と思わずつっこんでしまいそうになりましたが、実物を見たい! そう思った奇特で好奇心旺盛な皆様、ぜひイベント会場へ足をお運びあれ!!