コーヒー好きというかコーヒー器具好きだったら、セラミックフィルター、気になりませんか?
ドリッパーもペーパーフィルターも不要。多孔質セラミックス素材のフィルターにコーヒー粉を入れて湯を注ぐと、目には見えない無数の穴からドリップされ……まろやかな味わいになるらしい。ふ〜ん。
ネルドリップの管理の面倒さに挫折し、金属フィルターは使いこなせず、やっぱりペーパーフィルターが一番でしょ! というmitokスタッフが、セラミックフィルターを試してみましたよ。
多孔質セラミックス素材のコーヒーフィルターって?
試してみたセラミックフィルターは、東洋セラミックスの『有田焼 ニューセラミックフィルター(小)NS-02』というもの。Amazonで1,500円ほどで購入しました。
多孔質セラミックスを素材としたコーヒーフィルター。ご覧のとおり、底に穴が開いているわけではないのですが、
水を注ぐと、このように無数の小さな穴を通って水が出てくるんです。小さな細孔がフィルターの役割を果たすんですね。
使ってみた
セラミックフィルターに直接コーヒー粉を入れます。セラミックフィルターはかなり冷えやすいので、事前にお湯に浸けて温めておくといいでしょう。
セラミックフィルターを十分に加温しておいても、やや抽出に時間がかかることで、ぬるくなってしまいがち。このあたりの使い勝手は工夫が必要そうです。
セラミックフィルターはコーヒーかすの洗浄が面倒。あと、想像しやすいかと思いますが、多孔質セラミックスはコーヒー粉で目詰まりが発生するんです。そうなったら焼成して、目詰まりした微粉を焼却する必要があります。この処理でうっかりフィルターを割ってしまうキケンも。使い続けるには、そういうメンテナンスを厭わない“コーヒー器具愛”が必要な気がします(笑)。
で、どんな味なん?
さて、お味のほうはいかがかといいますと、日頃のペーパードリップと比べると、まろやかでクリーンな味わい。確かに違いを感じます。おそらく、フィルターの目が細かいためコーヒーの微粉を通しにくく、それが独特のクリアさにつながっているのでは?
雑味がなくまろやかで、豆の甘味もわかりやすくなります。ただ、エスプレッソに熱湯を注ぐタイプのアメリカンにちょっと近い味に感じる点は好みを分けそうですね。味が薄いように感じるかも。やや豆の個性が立ちにくい感じはあるので、どっしりしたしたコクが欲しい人には向かないかな。
それでも、フィルターだけで味に大きな変化が出るのが面白いところ。コーヒーウェア好きなら、ひとつは持っておいても損はないのでは!(水道水などを濾過するのにも使えますし)
<参考リンク>
・東洋セラミックス