先日、業務スーパーのオリジナル漬け物10種食べ比べという、なかなかツライ検証企画をお届けしましたが、その中で“光る漬け物”を見つけました。
光る漬け物? そう、文字どおり光ります。『さくら漬け』に紫外線を照射すると、ピンクの蛍光を発するんです。
紫外線で光る『さくら漬け』
こちらが業務スーパーの光る漬け物『さくら漬け』。800gで178円(税込)です。
これ、光りそうな着色してるな〜と思ったので、紫外線ライトで照射してみたところ……、
あっさりとピンクの蛍光を確認。煌々と光るというわけではなく、他と比べると蛍光を発しているのがわかる程度ですけど。でも、なぜ光るのでしょうか。
着色料「食用赤色106号」があやしく光る
この『さくら漬け』が光る原因物質は、合成着色料(タール系色素)の「食用赤色106号」です。北海道立消費生活センターが公開している着色料に関する報告資料によりますと、「赤色106号」は紫外線を照射すると特有の蛍光を発することが確認されています。このほかにも「赤色3号」「赤色104号」「赤色105号」が蛍光を発するようです。
綿菓子用砂糖にも赤色106号を含むものがありまして、これで作った綿あめはやはりあやしい光を放つのでした。
着色料ではありませんが、エナジードリンクなどによく含まれている「ビタミンB2(リボフラビン)」も、紫外線を照射すると黄緑系の蛍光を発する蛍光物質ですね。
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光る漬け物と聞くと、口に入れるものとしてはちょっと不安になるかもしれませんが、赤色106号は、食品衛生法により承認されている食品添加物です。漬け物以外にも、魚肉ソーセージ、桜えび、桜でんぶ、各種菓子などに使われているみたいですね。一方、国際的に見ると、赤色106号は、世界保健機構(WHO)で安全性が評価されておらず、多くの国で使用禁止となっている状況もあるようです。
<参考リンク>
・北海道立消費生活センターによる着色料に関する資料