コストコで販売されている『冷凍ターキー』はご存知でしょうか。
アメリカ産の七面鳥を1羽分、冷凍したもの。内臓の除去などの基本的な処理は済んでいるので、調理は比較的楽ですよ! オーブンでじっくり焼けば、クリスマスを盛り上げるごちそうの完成です。
とはいえ馴染みのない食材ですので、解凍方法から焼き方まで、しっかりとご紹介しましょう。小さめでも6kgを超えるサイズ感なので、冷蔵庫や冷凍庫のスペース確保、そしてオーブンに入るかどうかの事前チェックが必須ですよ~。
価格・内容量は?
こちらがコストコの冷凍肉コーナーで販売されているバターボール 『冷凍ターキー』。お値段は100gあたり53円(税込、品番 99969)。購入したものは正味量6.46kgで3,424円(税込)でした。
陳列されている中で一番小さめのものを選んで、このサイズです。購入する際は、冷凍庫のスペースにお気をつけて! なお、バターボール(BUTTERBALL)はアメリカのターキー食材製品の大手ブランドです。
さて、本品を調理するためには、まずは解凍が必要です。ターキーがパッケージに入ったままの状態で、以下の方法で解凍していきます。(バターボールの公式サイトでも段階ごとにハウツーを確認できます)
冷蔵庫内で解凍する場合
ドリップをできるだけ少なくしたいなら、こちらの方法。未開封のターキーを、胸側を上にしてトレイに置き、冷蔵庫へ。解凍時間の目安は2kgあたり24時間。ゆえに、6.46kgの場合は3日と5時間半という計算になります。その間、冷蔵庫のかなりのスペースを専有してしまうのでご注意を。
冷水で解凍する場合
急ぎの場合はこちら。とはいえこの方法でも数時間かかります。シンク(大きなたらい、風呂の浴槽でも可)に水道水をため、未開封のターキーを胸側を下にして置きます。30分毎に水をかえると、5~9時間で解凍されます。その後は、調理時まで冷蔵庫に入れて保存。
解体する方法
解凍後、パッケージを開封したもの。パッケージ内にドリップが溜まっているので、シンクで流してしまいましょう。このターキーは、首を落としてあり、内臓も処理済み。また、すでにブライン液に漬け込んであるので、調理は比較的楽ちんです。
内臓を取ったお腹の空洞には、首の肉が突っ込まれているので、調理の前に取り出しておきます。よいダシが出るので、あとでガラと一緒に煮込みます。
また、首の部分には、ビニール袋が詰め込まれているので、これも取り除いておきましょう。ビニール袋には心臓、肝臓、砂肝が入っています。本場アメリカではこれでグレービーソースを作るそうですが、食べ慣れない味なので本稿ではパスします。
ちなみに、解凍後のターキー(首や肝臓なども取り出した状態)の重量は4.9kgでした。購入時より1.6kgほど減りましたね。とはいえ十分に重たいので、調理は2人以上で行いましょう。また、大きめのバットが複数個あると、作業が効率的に進められます。
血合いなどを処理
内臓は処理済みですが、仕上げがいまいち。なので、水道水をかけながら手を突っ込んでゴシゴシと洗っていきます。骨に沿って膜があり、その奥に血合いのようなものが残っているので、それを取り除きます。
お腹の中に水が残りやすいので、ターキーを持ち上げて、しっかりと水切り。
さらに、キッチンペーパーなどを使って、水気を取っていきます。
ローストの準備
塩、コショウを全体にいきわたるようにふりかけ、オリーブオイルをかけて、表面に揉み込んでいきます。まずは背側です。
ひっくり返して、胸側にも同様の処理を行います。お腹には詰め物をするので、塩コショウは軽めでOK。
詰め物はお好みですが(ナシでもOK)、今回はお手軽に、冷凍食品のエビピラフを、凍ったまま詰め込みました。パンパンにする場合、エビピラフが500gくらい入りますね。最後に、詰め物がこぼれないように皮と肉を重ね合わせ、竹串を刺して留めます。
胸側を上にしてアルミプレートに置いて、手足を固定します。レッグは、クロスさせてタコ糸で縛り、さらにもも肉とボディに竹串を刺し通しておくと確実。手羽も、竹串を貫通させてボディに留めます。
160℃のオーブンでじっくり
ターキーのローストを作る際に最大の問題となるのが、オーブンに入るかどうか。ご自宅のオーブンのサイズを、必ず事前に確認しておきましょう。
今回は、容器としてバーベキュー用のアルミプレート(深型)を使用していますが、これは46cm×33.5cmというサイズです。ターキーを置いたときの高さは20cm弱となり、無事にオーブンレンジに入りました。
ロースト時間は、162℃で4時間半ほど。ですが使用した機種では10℃単位の設定しかできないので、160℃で進めました。予熱モードで庫内の温度を上げてから、ターキーを入れてローストスタート。このオーブンの最大設定時間は90分なので、3回繰り返します。
プレートに油がたまるので、刷毛などですくって表面に塗ってあげると、テリテリに仕上がっていきます。また、上部の表面の焼き色がいい感じになったら、アルミホイルなどで覆っておくと、焦げるのを避けられます。
今回は、4時間半経過後の焼き色がイマイチだったので、さらに1時間ほど追加しました。仕上がりの確認には、竹串を刺してみるといいでしょう。生肉のような抵抗感がなく、抜いた竹串についた肉汁が透明(ピンク色ならはまだ生)であれば、火が通っていると判断できます。
焼き上がったらオーブンから出し、アルミホイルを被せて30分ほど休ませます。
ターキーの切り分け方
というわけで、焼き上がったターキーがこちら! 5時間半、160℃でじっくり加熱して、中までしっかり火が通りました。
切り分け方ですが、まずはレッグを外します。脚の先を片手で持って支えつつ、包丁を入れていきましょう。お尻側は、骨のつなぎ目部分に沿って包丁を通せば、さほど力を入れる必要はありません。レッグを外したら、次は手羽を切り取ります。
分厚い胸肉は、先にサイドに切込みを入れてから上からスライスしていきます。繊維に対して直交方向に包丁を入れるので、薄く切ろうとすると、バラけてしまいがち。厚めに切ると形をキープできます。
全体的に骨離れがよく、おかげで、さほど苦労せずに肉を切り分けることができました。
切り分けた肉をバットにまとめてみました。もも肉や手羽の骨など、不過食部分も含まれていますが、これで重量は3.3kg。購入時の半分くらいが食べられる、というイメージですね。
どんな味わい? 食感は?
胸肉は、やはりパサパサ感がありますね。もともと低脂肪で高タンパクな七面鳥。その胸肉ともなると、ローストの過程で水分や脂分がほとんど抜けてしまいます。一気に口に頬張ると、のどを詰まらせてしまいそう。
ただ、七面鳥の独特の風味はしっかりありますし、噛んでいくと、淡白さのなかにうまみが感じられます。皮はパリパリかと思いきや、かなり固くて噛み切りにくい仕上がり。細かく切らないと食べにくいですね。
詰め物にしたエビピラフは、たっぷりと肉汁を吸っており、おじやのように柔らかく仕上がっていました。おいしいスープを含んでいるので、胸肉と一緒にいただくとバランス的にいい感じです。ほかにもソースなどを用意すれば、ジューシーさを補うことができるでしょう。
もも肉もちょっとパサつきますが、胸肉よりは断然しっとりしており、食べやすいですね。手に持ってワイルドにかぶりつくのにうってつけのサイズで、一本でかなり満足感を得られます。もともとつけられていた下味に塩コショウが加わって、そのままでも十分おいしくいただけますよ!
手羽については、しっとり感はもも肉と同レベル。食べるところは少ないですが、手羽中、手羽元あたりはうまみ十分! また、皮がもちっとした歯ごたえでおいしいですよ。ただし、手羽先部分は皮が固くて小骨が多く、かなり食べにくくなります。
パーティが終わってターキーが残ったら、ツナのレシピを応用して消費するといいでしょう。たとえばマヨネーズと和えてサンドイッチにしたり、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに具材として入れるなど。油分を加えてあげると、いろいろな料理に使えますよ~。
残ったガラでダシもとれる
また、肉をはずしたあとのガラや、取っておいたターキーの首からは、よいダシが取れますよ! 『冷凍ターキー』の残り素材を使ってスープストックを作り、ラーメンなどに利用する方法については、また改めてご紹介しましょう。
商品の評価と詳細情報
品番 | 99969 |
内容量 | 6.46kg(可食部 3.3kg程度、参考) |
カロリー | 100gあたり約152kcal、総計約5,016kcal |
製造者 | バターボール |
保存方法 | -18℃以下で保存してください |
原産国 | アメリカ |
輸入者 | コストコホールセールジャパン |
原材料 | 七面鳥肉、食塩、香辛料、香料= |